単子葉植物網

ごめん

なぜ俺は絵を描くのか、久しぶりに思い出した。

キラッとプリ☆チャン 60話を観た。

 

www.nicovideo.jp

コーデを自由にデザインできる「デザインパレット」なるものを入手した主人公の桃山みらいが、デザインに夢中になりすぎるという話。

 

 

ようは販促回だが、「感情が無い」だの「アンドロイド」だの言われていた桃山みらいが強い感情・衝動を露出させた貴重な回である。

りんか「みらいちゃんがあんなふうになるなんて珍しいわね~!」

 

暴走しすぎてイヌみたいになる。

 

んで、観終わったあと、「桃山はなぜあそこまで暴走したのか?」というのを考えていた。

 

 

インターネットでは承認欲求の話がよく挙げられるが、桃山は承認欲求に惹かれて暴走したのか?というと少し違う気がする。

 

暴走した桃山は自分のデザインしたコーデを誰彼構わず見せようとしてくるが、評価のフィードバックを期待していないように見える。

ただ自分のデザインを見てほしいだけっぽい。

 

要はただ自己表現がしたかったんだろうな。わかるぞ桃山。

 

……俺はどうだったっけ?

 

絵に限らず俺が表現をする際、軸になる感情・衝動が3つある。

  1. 自分の創造したものを他人に評価されたい(承認欲求)
  2. 自分の考えを作品を通じて発表したい(自己表現)
  3. 表現をすること自体が楽しい(遊び)

 

ギャグ4コマに関しては完全に1の承認欲求だけで描いている。

ウケたいだけだ。特に自己表現とか、描いてて楽しいとかはない。だから続かない

 

最近ちょくちょく描いているエロ絵は、2の自己表現が大きい。

承認欲求もあるが、エロに関しては「自分の好きなものを描けるようになったらうれしい」というのがかなり強い。

 

たまーに描く一般一枚絵は3か。描くこと自体を楽しむために描いてるので、正直アップロードとかしなくていい(しない意味もないのでしている)。

模写は技法の獲得のためにやっているが、技法の獲得を楽しんでいるところもあるのでこれかも。

 

ところで、同時くらいにTwitterで「過去の絵と今の絵を見比べる」的なタグが流行っていた。

俺が絵を描き始めてから12年は経つし、サルベージがクソ面倒だったので流れに参加はしなかったが、過去を思い返すきっかけになった。

 

そこである疑問が浮かんだ。

 

 

「なんで絵を描き始めたんだっけ?」

 

 

本格的に描くようになったのは7年前、1h4dに参加するようになってから。

しかし参加しようと思い立ったのも、多分、ある程度絵を描くことに慣れていたからだ。今見ると本当にクソみたいな絵だけど。

 

12年前、初期の衝動は、姉の影響が強い。

 

俺には姉が2人いるのだが、2人とも俺が物心ついたときからずっと絵を描いている。

そんな奴らに囲まれてきたので、自分も漫画的な絵に興味を持つようになり、極めて遅いがこそこそと絵を描くようになった。

そこに承認欲求はなかったと思う。ほとんどは誰にも見せないようにしてたし。

 

しかし肝心なところが思い出せない。なぜ絵を描くことに興味を持ったのか。

 

……ちょっと別のところから考えることにしよう。

 

絵以外の創造的なことというと、ガッツリやっていたのは音楽の演奏くらいか。

でも初めての演奏というと、幼稚園に入る前からエレクトーンを習っていたからよく分からない。

中学で吹奏楽部に入ったが、その時から割と演奏することは好きだったしな。

今でも演奏はやりたい。今一番やりたいのはアコーディオン

 

あとは3Dモデリング、作曲、ゲーム制作とかに興味がある。勉強してないので全く手をつけていないが。

 

作曲は絶対にやりたい。

中学・高校と吹奏楽をやって、「自分は演奏の質よりも曲の質の方が興味が強いな」と気づいた。

割とみんなやってるからできそうだし。

 

3Dモデルには夢があったが、見返りが制作コストに見合わないなということで凍結している。

 

ゲーム制作は……RPGツクールでエロRPG作りたいね。

ごく簡単なものなら作れると思う。

しかし絵を安定して描く必要があるので億劫になっている。

 

「自分で実際に作れそうか」というハードルは結構あるな。立体フィギュアとか見るぶんには好きだけどやろうとは思わない。

 

4コマは完全に「俺でもできるな」って感じで始めたし……。

でも、当時の参加者への憧れはめちゃ強かったんだよな、1h4dは。

 

 

あ。

 

 

完全に思い出した。

 

 

なぜ絵を描き始めたのか。

なぜ吹奏楽部に入ったのか。

なぜ1h4dに参加したのか。

なぜエロ絵を描き始めたのか。

なぜ作曲をしたいと思ったのか。

なぜ3Dモデルを作りたいと思ったのか。

なぜゲームを作りたいと思ったのか。

 

 

全部思い出した。

 

 

自分の好きな作品を作っている人が、めちゃくちゃ羨ましかったんだ。

 

 

俺は「自分で作る」ことに強い魅力を感じる人間だった。

俺が何か素晴らしい表現を前にしたとき、まず最初に思い浮かべるのは「俺もこれ作りたい」という衝動だった。

 

そしてそれは十数年(もしかしたら産まれてこのかた)、変わっていないのだろう。姉から受けた影響もそれだったように思う。

 

 

 

軸になる衝動が3つあるだの言ったが、ありゃ嘘かもな。

本当は1つしかない。

 

 

 

嫉妬だけだ。

 

 

 

わかるぞ桃山。(そうか?)